第3回:潜る・浮かぶ・沈む・立つ|水と仲良くなる動き方
水の中では、地上とはまったく違う動きをします。
「浮く」「潜る」「沈む」「立つ」──これらの感覚をつかむことが、子どもが“水と仲良くなる”ための第一歩です。
今回は、水の中での体の使い方や、怖さが楽しさに変わる瞬間をお話しします。
🫧 水に潜ることから始まる「安心」
赤ちゃんは、生まれる前、お母さんのお腹の中で水に包まれて過ごしています。
だから生まれたばかりの赤ちゃんは、水が大好き。
でも、成長するにつれて“立つ”“歩く”姿勢が当たり前になり、水平姿勢(=泳ぐ姿勢)を取ることに不安を感じるようになります。
最初から「顔をつけるのが怖い」「水が冷たい」と感じるのは自然なこと。
だからこそ、できる範囲の中で“気持ちいい”を感じることが大切です。
最初は顔をつけるだけでもOK。
少しずつ、手で水を叩いたり、バシャバシャしたりして、水と“遊ぶ”時間を楽しみましょう。
💧 浮く・沈む・立つはセットで考える
子どもたちが「浮く」ことを怖がる理由の多くは、“浮いたあとにどうすればいいかわからない”からです。
水の中で浮いたら、次に「立つ」動作が必要になります。
でも、足をつくには一度“沈む”ことが必要です。
浮いたまま顔だけを上げようとすると、体がうまく立ち上がれずに水を飲んでしまったり、バランスを崩して不安になったりします。
つまり、「潜る」「浮く」「沈む」「立つ」はすべてつながっています。
潜って、沈んで、足をついて立ち上がる──この一連の流れを繰り返すことで、水中でのバランス感覚がどんどん育っていきます。
怖がらずに潜る・沈む遊びをたくさん取り入れることで、「浮いても大丈夫」という安心感が生まれるのです。
🫧 呼吸のリズムを知る
水の中では呼吸ができません。
だからこそ、「止める・吐く・吸う」のリズムを自然に覚えることが大切です。
赤ちゃんのうちは“水中反射”があって、自然と息を止めることができます。
でも成長とともにその反射は薄れていき、意識して呼吸をコントロールする必要が出てきます。
「息を止める」だけでなく、「吐いてから吸う」を意識すること。
これができるようになると、顔をつけることも怖くなくなります。
苦しくなるのは“吐けていない”から。
水中でしっかり吐ききることができれば、自然と次の空気を吸いたくなり、呼吸がスムーズになります。
💦 水と“仲良くなる”遊びを
顔をつけて、潜って、沈んで、立ち上がる。
この一連の動きの中で、子どもたちは“水の気持ち”を感じ取ります。
- バタ足をして水を感じる
- 手で泡をつくる
- 潜って声を出してみる(音の違いを聞く)
- 浮かんで天井を見てみる
こうした小さな体験の積み重ねが、「怖い」から「気持ちいい」への変化を生みます。
水と遊ぶ時間の中で、自然とバランス感覚や呼吸のリズムが育ち、泳ぐことの土台ができていくのです。
🐠 まとめ
水の中で“立つ”ことができるようになると、子どもたちの表情がぐっと明るくなります。
「もう一回やりたい!」という声が増えてくる瞬間、
それは水と本当に仲良くなれた証拠です。
次回は、いよいよ「自分の力で進む楽しさ」についてお話しします。

