「ラッシュガードって、ぴったりと大きめ、どっちがいいんだろう」
検索すると、だいたい海の話ばかり出てきます。日焼け対策、体型カバー、おしゃれ。
でもプールで泳ぐ場合は、答えが変わります。
現役のスイミングコーチとして、プールサイドで大人の方を毎日見ている立場から書きます。
結論:泳ぐならジャスト、歩くならワンサイズ上
先に答えを書きます。
- 泳ぐ人 … ジャストサイズ。迷ったら小さめ
- 歩く人・水中運動の人 … ワンサイズ上まではアリ
- 日焼け対策だけ(プールサイドで見ている) … ゆったりでいい
同じラッシュガードでも、何をするかで正解が変わります。ここを分けずに「大きめが正解」と書いてある記事が多いので、注意してください。
なぜ大きめだと泳ぎにくいのか
大人の方に多いのが「締めつけが苦しいから」と大きめを選ぶパターンです。気持ちは分かります。ただ、泳ぐなら逆効果になります。
① 生地が水を含んで、重くなる
大きいぶんだけ生地が余ります。その余りが全部水を吸います。
腕を回すたびに、濡れた布を引きずって泳ぐことになります。1本泳ぐだけで、思っている以上に疲れます。
② 水中でまくれ上がる
泳ぐと、余った生地が背中のほうへめくれていきます。
直そうとして途中で立ち上がる方をよく見かけます。日焼け対策のつもりが、肌が出てしまっては意味がありません。
③ かえって体が冷える
これがいちばん伝えたいところです。
生地と体のあいだにすき間があると、そこに冷たい水が出入りし続けます。
ラッシュガードは本来、体温を逃がさないために着るものです。ぶかぶかだと、その役割が丸ごと消えます。長く入る人ほど効いてきます。
「きついから大きめ」は、間違いです
試着して「ちょっときついかな」と思うくらいが、実はちょうどいいです。
理由があります。水の中では、生地がゆるみます。陸の上でジャストだと、入った瞬間にゆるくなります。
売り場で「少しきつい」と感じるものを選んでおくと、水中でちょうどよくなります。
これは水着と同じ考え方です。大人の水着の選び方はこちらにまとめました。
体型が気になる方へ(正直な話)
隠したい気持ちで大きめを選ぶ方は、とても多いです。
ただ、正直にお伝えすると隠す量と動きやすさは反比例します。これは避けられません。
そのうえで、選び方はあります。
- 泳ぐなら:ジャストのラッシュガード+下はハーフパンツやスパッツで隠す
- 泳がないなら:ゆったりでも困りません
上を大きくするより、下で隠すほうが泳ぎやすいです。
それと、これは何度でも言いたいのですが、周りは思っているほど人のことを見ていません。みなさん自分の泳ぎで精一杯です。最初の数回さえ越えれば、気にならなくなる方がほとんどです。
濡れると、サイズ感はどう変わるか
「濡れたら縮むのでは」と聞かれることがありますが、逆です。
ラッシュガードは水を含むと、少しゆるくなります。だから乾いた状態でジャストだと、水中では少し余ります。
乾かすと元に戻ります。ただし何度も洗って干すうちに、少しずつ伸びていきます。
傷むのは泳いでいるときよりも、脱ぎ着のときです。濡れた状態で無理に引っぱると、そこから伸びます。
屋内プールと屋外で、選ぶものが変わります
多くの記事は「UPF50+を選びましょう」と書いています。
でもそれは、屋外で泳ぐ場合の話です。
屋内プールでは、日焼けはほとんどしません。
室内だけで泳ぐなら、UPFの数字は気にしなくて大丈夫です。
| 屋外プール・海 | 屋内プール | |
|---|---|---|
| 一番の目的 | 日焼けを防ぐ | 寒さ対策 |
| UPF50+ | 選んだほうがいい | 気にしなくていい |
| 袖の長さ | 長袖 | 季節で変える |
「とりあえずUPF50+」と選ぶと、室内では使わない機能にお金を払うことになります。
室内では、季節で着るものが変わります
現役コーチとして毎日プールにいて、気づいたことがあります。
大人のクラスの方は、季節で着るものを変えています。
- 夏 … ノースリーブ
- 春・秋 … 半袖
- 冬 … 長袖
面白いのは、水温はそれほど変わらないということです。
変わるのは、プールサイドの気温のほうです。
水から上がったときに、体が一気に冷えます。
冬に長袖を着ている方は、その冷えを防いでいるのだと思います。
だから室内で選ぶなら、まず「いつ泳ぐか」から考えてください。
夏しか泳がないなら、長袖は暑くて続きません。
※これはプールサイドから見ていての観察です。着ている方に直接聞いたものではありません。
メンズとレディースで、気をつける場所が違います
メンズ
肩と胸で選んでしまうと、お腹まわりが余ります。腕を上げてみて、裾が持ち上がりすぎないかを見てください。
泳ぐなら、フードは無いほうが楽です。水中で膨らんで抵抗になります。
レディース
肩まわりが動くかどうかが決め手です。その場で腕を大きく回してみてください。肩が引っぱられるなら、ワンサイズ上げてください。
前が開くジップ式は着脱がラクですが、泳ぐと少し水が入ります。泳ぐ量が多いなら、かぶり式のほうが快適です。
サイズ表は、メーカーごとに違います
ここは正直に書きます。「身長170cmならLサイズ」のような共通の表はありません。
同じMでも、メーカーによって別物です。なので、こう考えてください。
- 買うメーカーのサイズ表を、そのつど見る
- 身長ではなく、胸まわりで合わせる(ラッシュガードで一番きつくなるのはここです)
- 迷ったら、泳ぐなら小さいほう
通販で買うなら、返品や交換ができるところを選んでおくと安心です。
よくある質問
Q. ラッシュガードは大きめでも大丈夫ですか?
泳がないなら大丈夫です。泳ぐなら、やめたほうがいいです。生地が水を含んで重くなり、まくれ上がり、体が冷えます。
Q. 大きめだと泳ぎにくいですか?
はっきり泳ぎにくくなります。腕を回すたびに濡れた生地がまとわりつきます。プールで見ていると、大きめを着ている方は途中で立ってしまうことが多いです。ご本人は「疲れた」と言いますが、服のせいであることがよくあります。
Q. 大きいサイズはありますか?
あります。ただし「大きいサイズ」と「大きめを選ぶ」は別の話です。体格に合った大きいサイズを選ぶのは正解、体格より大きいものを選ぶのは不正解です。
Q. 普段着のパーカーで代用できませんか?
おすすめしません。綿は水を吸って重くなり、乾きません。体も冷えます。それにスクールやプールによっては、水着以外の着用を断られることがあります。
Q. スクールやジムのプールで着てもいいですか?
施設によります。先に確認してください。「ラッシュガードは可、Tシャツは不可」という所が多いですが、決まりは施設ごとに違います。
Q. どれくらいで買い替えますか?
水着より長く使えると思っています。ラッシュガードは水着ほど伸び縮みしないので、生地が傷みにくいからです。下に水着を着るものなので、多少うすくなっても使えます。見た目が気になってきたら替える、くらいで十分です。
Q. 子供にも同じ考え方でいいですか?
基本は同じですが、子供は成長を考えて大きめを買いたくなるぶん、判断が変わります。子供のラッシュガードの選び方に書きました。
実際に選ぶなら、この3タイプです
ここまでの話をふまえると、大人のラッシュガードは3つのタイプに分かれます。どれがいいかは、泳ぐ場所と、何を隠したいかで決まります。
| タイプ | 向いている人 | 価格の目安 |
|---|---|---|
| 半袖 | 室内プールで、春から秋に着る人 | 2,000円前後 |
| 長袖・前開き | 屋外プール、冬の室内、羽織りたい人 | 1,700円前後 |
| 上下セット | 下も隠したい人、大きいサイズを探している人 | 4,000円前後 |
半袖|室内プールなら、いちばん出番が多い
室内プールは、日焼けの心配がほとんどありません。そのため、室内が中心なら半袖で十分です。
実際、室内で大人の方は季節で着分けています。夏はノースリーブ、春と秋は半袖、冬は長袖、という具合です。半袖は、その真ん中をいちばん長くカバーできます。
サイズはジャストを選んでください。泳がずに歩くのが中心なら、ワンサイズ上までは許容範囲です。
長袖・前開き|屋外と、冬の室内向き
屋外プールは、日焼け対策が必要になります。屋外が中心なら長袖です。
前開き(ファスナー)のものは、脱ぎ着がとにかく楽です。プールサイドで寒いときにさっと羽織れますし、脱ぐときも濡れた腕を通さずに済みます。
ただし、泳ぐ時間が長い人にはかぶりタイプのほうが快適です。ファスナーの分だけ、水を含んで重くなりやすいからです。
上下セット|体型が気になるなら、これがいちばん早い
この記事で書いたとおり、体型を隠したいなら、上を大きくするのではなく下で隠します。
上下がそろったセットなら、その形に自然になります。サイズ選びで失敗しにくいのも利点です。
もうひとつ、大きいサイズは店頭でなかなか見つかりません。3XLまである商品はネットのほうが探しやすいので、店を回るより早いです。
この3タイプは、楽天ROOMの「大人のプール・水泳」にまとめています。水着・キャップ・ゴーグル・防水バッグも一緒に置いてあります。
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まとめ
- 泳ぐならジャスト、歩くならワンサイズ上まで
- 大きめが泳ぎにくい理由は重い・まくれる・冷えるの3つ
- 陸で「少しきつい」が、水中でちょうどよくなる
- 体型を隠したいなら、上を大きくするより下で隠す
- サイズ表はメーカーごとに違う。身長ではなく胸まわりで合わせる
ラッシュガードは、着ているだけで水の中が少し楽になる道具です。サイズを合わせるだけで、その効果がまるごと変わります。


