子供のスイミングは週何回がいい?現役コーチが「回数で変わること」を解説

子供のスイミングを「週1回にするか、週2回にするか」で迷う保護者の方はとても多いです。月謝も送迎の負担も変わるので、当然の悩みだと思います。

現役スイミングコーチとして毎週プールサイドに立っている立場から、はっきり言えることがあります。回数が増えるほど、上達も、水慣れも、確実に早くなります。ただし「じゃあ増やせばいい」という単純な話でもありません。

この記事では、回数を増やすと実際に何が変わるのか、そして増やさないほうがいい場合までコーチ目線で解説します。

結論:迷ったら週2回。ただし増やせる家庭は週3回が早い

先に結論からお伝えします。

迷っているなら週2回をおすすめします。週1回と比べて上達のペースがはっきり変わるうえ、送迎や体力の負担もまだ現実的な範囲だからです。

そして「早く泳げるようになってほしい」なら週3回です。回数と上達は、きれいに比例します。ただしこれは体力と家庭の余裕がある場合の話です。

大切なのは、回数は途中で変えていいということ。始めてみて合わなければ減らせばいいですし、慣れてきたら増やせばいい。最初の選択で一生が決まるわけではありません。

回数が増えると、何が変わるのか

「週3のほうが上達が早い」というのは、なんとなく想像がつくと思います。でも現場で見ていると、変わるのは技術だけではありません。

① 水に慣れるのが早い

意外に思われるかもしれませんが、技術より先に差が出るのが「慣れ」です。しかも慣れには3種類あります。

場所に慣れる:プールの匂い、更衣室、シャワー、床の冷たさ。子供にとってはこれ全部が「知らない場所」です。
人に慣れる:コーチの声、他の子の水しぶき、大きな音の響き方。
水に慣れる:顔にかかる水、耳に入る感覚、浮く感じ。

週1回だと、1週間空くうちに前回の感覚をかなり忘れます。次に来たときに「また最初から」に近い状態になる子も少なくありません。週3回だと、この3つの慣れが並行してどんどん進んでいきます。

水慣れそのものについては「水に慣れる」とは?何歳から・どれくらいかかる?で詳しく書いています。

② 上達のペースが上がる

これは回数のとおりです。練習した回数だけ、体は覚えます。

特に泳ぎを覚え始める時期は、間隔が空くと感覚が抜けやすい。週1回の子が3ヶ月かけて進むところを、週3回の子は1ヶ月で通り過ぎていく、ということが普通に起こります。

ただし「週3にすれば3倍速い」ではありません。体が疲れていれば練習の質は落ちますし、そもそも子供の集中力には限りがあります。あくまで「回数が多いほうが早い」という傾向の話です。

③ 友達が増える

これはあまり語られませんが、現場で見ていて一番大きいと感じる違いです。

回数が増えると、それだけ多くのクラスの子と一緒になります。しかもスイミングスクールに来る子は、学校も地域もバラバラです。

学校では会えない子と友達になれる。これは子供にとって想像以上に大きくて、「友達に会いたいから行く」に変わった子は、まず辞めません。

関連して、水泳が続く子・辞める子の違いも読んでみてください。

④ コーチとの信頼関係ができる

正直な話をします。コーチは、よく会う子のことをよく知っています。

意地悪な意味ではありません。週3回来る子は、こちらも「この子は蹴伸びが苦手」「今日は元気がないな」と細かいところまで把握できます。声のかけ方も変えられます。

逆に週1回だと、どうしても関わる時間が短くなります。子供のほうも「知らない大人」から抜け出すのに時間がかかる。信頼関係ができると、子供は怖いことにも挑戦できるようになります。これは上達に直結します。

週1・週2・週3、それぞれどんな子に向いている?

回数向いている子・家庭気をつけたいこと
週1回初めての習い事/他の習い事と掛け持ち/体力に不安がある間隔が空くぶん、慣れも上達もゆっくりになる
週2回迷っている家庭のほとんど/無理なく上達させたい特になし。もっとも現実的なバランス
週3回早く泳げるようになりたい/本人が行きたがっている/選手コースを考えている疲れが出ていないか要観察。学校生活に影響が出たら減らす

※スクールによって週2回・週3回のコース設定や料金体系は異なります。詳しくは通っているスクールに確認してください。

「増やせばいい」ではありません

ここが一番伝えたいところです。

体力的にきつくなる子もいます

水泳は全身運動です。大人が思っている以上に体力を使います。週3回にした結果、学校で眠そうにしている、宿題が進まない、機嫌が悪い日が増えた——こういう子は実際にいます。

特に小さいうちは、体力の個人差がとても大きい。同じ学年でも平気な子と、そうでない子がはっきり分かれます。

きつい日は、休んでいいです

スイミングは、自分のペースで調整できる習い事です。

多くのスクールには振替制度がありますし、そもそも1回休んだくらいで泳げなくなることはありません。疲れている日に無理やり連れて行って「行きたくない」に変わってしまうほうが、よほど損失が大きい。

コーチとしても、休んだ子を責めることはまずありません。むしろ「無理せず長く続けてほしい」と思っています。

回数は増やすことも減らすこともできます。今の回数が正解かどうかは、子供の様子を見て決めればいい——これが現場からの本音です。

よくある質問

Q. 週1回でも泳げるようになりますか?

なります。時間はかかりますが、続けていれば必ず進みます。大事なのは回数より「辞めないこと」です。週1回で楽しく続いている子のほうが、週3回で嫌になって辞めた子より、最終的にずっと上達します。

Q. 途中で回数を増やしてもいいですか?

もちろん大丈夫です。本人が「もっと行きたい」と言い出したタイミングが一番いいと思います。その言葉が出たときは、水にも場所にも慣れて、楽しくなってきた証拠です。

Q. 兄弟で回数を変えてもいいですか?

問題ありません。体力も性格も違うので、むしろ合わせないほうが自然です。ただ送迎の都合はあると思うので、同じ曜日で回数だけ変える、という形をとる家庭が多いです。

Q. 幼児でも週3回は大丈夫?

体力次第です。3〜4歳だと週3回は疲れが出やすいので、まずは週1〜2回から様子を見るのをおすすめします。この年代は回数を増やすより、水を嫌いにさせないことのほうが何倍も大切です。

Q. 大人が水泳をする場合も週3回がいいですか?

大人の場合は目的によって変わります。ダイエット目的なら頻度と時間の考え方が別にあるので、水泳ダイエットの効果と正しいやり方を参考にしてください。

まとめ:回数より「辞めないこと」

回数が増えると、慣れも上達も友達も信頼関係も、確実に早くなります。迷ったら週2回、早く上達させたいなら週3回。これが現場からのおすすめです。

ただし、一番大切なのは辞めないことです。きつい日は休んでいい。合わなければ減らしていい。回数は後からいくらでも変えられます。

子供が「行きたい」と言っているうちは、その気持ちが続く回数が正解です。

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